領収書と請求書は、役割が違う
請求書は、「これだけのお金を払ってください」とお願いする書類です。領収書は、「たしかに受け取りました」と証明する書類です。不動産の取引では、手付金・残代金・仲介手数料・精算金などの場面で、どちらも使います。
収入印紙が必要になる場合
領収書(売上代金に係る金銭の受取書)には、金額に応じて収入印紙(印紙税)が必要になることがあります。主なポイントは次のとおりです。
- 受取金額が5万円未満のときは、印紙税がかかりません(非課税)
- 5万円以上のときは、金額に応じた額の収入印紙を貼り、消印(割印)をします
- 敷金・保証金など、売上代金ではないお金の受取書は、金額にかかわらず一律200円の扱いです
- 営業に関しない個人が受け取る領収書は、印紙税の対象外です
- PDFをメールで送るなど、電子の領収書は、印紙税の課税対象にならないとされています。ただし、紙に印刷して渡す場合は、紙の領収書として扱われます
税額は、金額の区分ごとに決まっています(たとえば、売上代金の受取書では、100万円以下で200円、100万円超200万円以下で400円、など)。実際の金額は、国税庁のウェブサイト(タックスアンサー)などで確かめてください。
インボイス(適格請求書)に書く項目
消費税の仕入税額控除を受けるために必要な書類が、適格請求書(インボイス)です。次の項目の記載が必要です。
- 発行する事業者の氏名または名称と、登録番号(Tで始まる13桁)
- 取引年月日
- 取引の内容(軽減税率の対象品目があるときは、その旨)
- 税率ごとに区分した、対価の額(税抜または税込)と、適用する税率
- 税率ごとに区分した、消費税額等
- 書類を受け取る側の氏名または名称
税率(10%、8%、非課税、対象外)の区分と、端数処理(1つの請求書につき、税率ごとに1回)にも注意が必要です。不動産取引では、土地の譲渡代金は消費税が非課税、建物の代金(売主が課税事業者の場合)や仲介手数料は課税、という違いがあります。
仲介手数料の上限
宅地建物取引業者が受け取れる仲介手数料には、法律にもとづく上限があります。売買では、取引価格が400万円を超える部分について、3%+6万円+消費税が上限の速算式として使われます。賃貸では、貸主・借主から受け取る合計が、賃料の1か月分+消費税までです。
ツールでできること
「領収書・請求書」では、手付金・残代金・仲介手数料・精算金などの但し書きと品目を選んで、領収書(原本と控え)と請求書をつくれます。税の区分ごとの消費税計算、インボイスの記載項目のチェック、収入印紙の金額の目安、仲介手数料の上限の計算が、あわせてできます。発行者の情報は、「この端末に記憶する」を選んだときだけ、お使いの端末に保存されます。
印紙や税の扱いは、取引の内容や状況によって変わります。ここで示した内容は一般的な目安ですので、個別のケースは、税務署や税理士などの専門家に確認してください。